新型コロナウィル警戒の中でも、子供を保育園に預けなければならない親たちへ
- 新型コロナウィルスは怖いけど預けないことには生活が・・・
- 両親ともに医療従事者のため、預けざるを得ない。
- シングルなので働かないと生きていけない・・・
今や新型コロナウィルスは、高齢者だけでなく、若い世代・幼児や乳児にも大きな脅威となっています。保育園や幼稚園にこどもを預け働く両親の中でも特に医療従事者など、どうしても子供の面倒がみることができない親御さんは、他人の命のために子供を犠牲にしているわけで、その心中を想像するだけも心が悼むところです。
そこで、どうしても子供を保育園に預けなければならない親御さんたちにむけて、安全安心して子供を預けるために、最低限確認しておくべきことをまとめてみました。筆者の仕事柄、預かる側から「ここだけは事前に知っておくべきこと」として説明しています。こどもを守るため、ぜひ参考にしてください。
目次
園児を預けてもよい要件
次に該当する方で、園児を他に預ける先がない場合は、登園可能となります。
- 保護者全員が、社会生活を維持する上で必要なサービス等に従事しており、仕事を休むことが困難な方。
- ①以外の職業に従事しており、勤務命令により仕事に従事する方。(要勤務証明書提出)
- 産婦および疾病等により、通院、入院を必要とする方。
尚、その際は個別に園へ御相談ください。
※「社会生活を維持する上で必要な施設」については、「新型コロナウイルス感染症の基本的対処方針」(令和2年4月7日改正)による。
地方公共団体若しくは保育園側の対策
保育所、保育時間等の対策
- 保育時間について
保育終了時間を原則午後6時までとする。(勤務等の事情で保育終了時間内の迎えが困難な場合は、園に相談) - 土曜日の保育について
上記1に該当する児童(世帯)のみ登園可能する。 - 一時預かりについて
原則、一時預かりは行いません。
自粛に伴う地方公共団体の対策
- 保育料の減額
新型コロナウイルスの感染拡大防止対策として登園を自粛いただいた園児について、保育料の日割り計算による減額を行う。 - 保育料の還付等支払われた4、5月分の保育料から対象者に、6月以降に還付等を行う。
要件
- 対象園児
新型コロナウイルスの感染拡大防止対策として登園を自粛いただいた園児 - 対象期間令和2年4月1日(水曜日)から5月2日(土曜日)
- 通常、欠席を始めてから、月の初めを2回超える場合は「退園」の対象となりますが、期間中の欠席は対象としない。
- 育児休業からの復帰が困難な保護者の方。
お子さんが保育所等に入所した場合、通常職場への復帰が必要となりますが、「新型コロナウイルスによる育児休業延長を認めた勤務先からの証明書」を市へ提出いただく場合、一時的に復帰までの期間を延長ができる。 - 求職活動中の保護者の方。
通常、求職要件で保育所等に通える期間は3か月までですが、緊急事態宣言に合わせ、求職活動の「現況報告書」の提出をもって1か月追加で認定(延長)される。
保育園側の事情
これは、当サイトが務める保育園での対応です。今週末からは、職員の出勤をシフト化してグループ分けをして在宅勤務を進めます。市からの「必要な保育等を確保したうえで、適切な感染防止対策の協力要請」とするならば、7割・8割削減とはなりませんが、職員の感染予防対策とする。
園からの言葉
現在 医療の最前線や生活インフラを守るため、またこのような状況の中お仕事を継続しておられる皆様には、ただただ敬意を表し、ご無事をお祈りするばかりです。
園の中でも、繰り返し会議をし、方向性を探り、どうしたら良いかの検討を重ねて来ました。常日頃から職員の現状、本園に限ったことではなく全国の保育士の皆さまに共通しているのは、「感染リスクを承知しながらもプロフェッショナルの心意気で園児さんとの密接なコミュニケーションをせざるを得ない」ということ。
なかなか政治の場でも議論されて来なかったことですが、はっきりと申し上げられるのは、今この時期に「プロフェッショナルの心意気」だけで感染の予防はできないということ。保育の現場は、それほどに園児と職員の密接度が高い場所でもあります。さらに、現況として、一般家庭と同様に物資の不足(マスクや消毒液、ペーパー類)から、これまで通りの「安心で安全な保育」を支えきれない状況も生じてきました。
この状況下、ひとつでも危険な要素を外すだけでも安全性が高まると考えますので、登園の自粛をしていただくことは、なにより最優先される「命を守ること」にも繋がると判断し、ご協力をお願いいたします。この事については、個々のお立場で沢山のご意見がおありの事と思います。今はただ、申し訳ありませんと頭を下げることしかできません。
本当のお詫びは、この先通常保育に戻った際に日々の中でお返しさせてください。このひと月あまり我慢をしていただいた期間を補ってあまりある愛溢れる保育の充実をもって埋め合わせをさせていただきたいと考えます。今後は在宅でも受け取っていただけるメッセージや、ご家庭で過ごす中での具体的なアイデアなど、を随時発進させていただく予定です。一人一人の距離は離れても、心は繋がっていることを感じていただけるような方策を進めて参ります。
確認するべきこと
市区町村ホームページを確認し、自分の利用する保育所の対応が一部地域の行った休園措置なのか、それとも児童の入所園において、インフラ関係従事者など、必要とされると判断された児童の保育ができるのかどうか。(園によっては、コロナ感染予防を保障できない環境であることの同意を得るという考えの園もある。)どのような職員体制で、その場合予想される出席児童の数・保育時間など園に協力したいから…というスタンスで確認させてもらえる範囲の情報を得る。
具体的なケース事例
4月と言えば、入園・新級で子供たちあるいは親の環境が大きく変わったばかりの時期。親として、
- 「こども達がこれから楽しみにしていたのに」
- 「新しい環境に早く慣れて遊ばせてあげたい」
- 「早くお友達を作って欲しい」
- 「入園式もままならず、1日も登園できないままだなんてかわいそう」
- 「親の方にも都合もあるのに困る」
- 「ずっと家で子どもを見るのは大変」
様々な意見を耳にします。特に、0歳児で初めて保育園に入園したばかりのYちゃんのケース。
慣らし保育に入り数日でこの事態。お母様は今大きく悩んでいます。なぜならお母様は医療従事者でお父様は金融関係。祖父母も父方はすでに亡くなられ、母方も遠くにお住まいで(海外)すぐに呼び寄せ助けてもらえる状況にないからです。
しかし、抵抗力の弱いことも考えられる0歳児、保育士もプロフェッショナルの心意気でやって参りました。ですからお母様が、「こんな今だからこそ医療現場で役に立ちたい」という想いそのものをジャッジすること、私にはできません。お母様が考自ら考えて、決めるしかないのです。幼いYちゃんにどうあってほしいか、よく考え決心することを、どんな時も私たち保育士は全力で支援するしかできないからです。
ただ、一つだけ言えることがあります。この時期、わが子にどうあってもらいたいのかと真剣に悩んで答を出そうとする経験は、今後ご両親の育児に必ずプラスに働くであろうということです。私は、ここではあえてこの親子が今どういう判断をし、どんな決意したのか個人的なことですから記しません。しかし、ここスタートで自分(赤ちゃん)に示された多くの生きる意味、価値。きっとこのお子さんは、どんな目的で行動すべきか、よく考え行動する心豊かなお子さんになってくれることでしょう。
最後に
今一番に守らなければならないもの、それは「命」。判断基準は「命を守れるか」です。国はひたすらに「家にいましょう」と推奨しています。これが最も効果がある感染拡大防止策だそうです。私も、何よりも「命」を守るために「今はおうちにいてください」とお願いします。
我が子の命を守る!
これが最優先事項です。どうか皆さんも、おうちでお子さんと向き合ってみてください。